「2つのエアポケット」が口笛の音を作る(仮説)

口笛の発音について、今までにわかってきたことを書いてみます。(仮説です)

まず、図から。口元の左からの断面です:

  • のどウォーブリングの謎(その2)」で書いたように、黒線の距離(狭窄部間の距離)で「音の高さ」が決まるとすると、赤丸のところの空間(エアポケット)の大きさは「音の響き」を作っていると考えます。
  • 空間が広いほうが音が響く、とすると「なるべく舌を立てて」言い換えれば「舌先を手前に引いて」赤丸の空間を広くした方がよいことになります。
  • しかし、ある程度音が高くなると(例えばB6〜D7あたりからは)舌先が下前歯を乗り越えそうなくらいまで上がってくるので、赤丸の空間が取れなくなってきます。そのため、響かせる空間を下前歯の外側と下唇の間(青丸)に移動していきます。
  • この青丸エアポケットは赤丸エアポケットよりはかなり小さくていいようですが、それでもあまりに小さかったりするとB6〜D7以上の高音が出にくくなります。
  • 高音が出ない/出にくい方は、青丸エアポケットの空間をとるよう、下唇の形を意識してみてはどうでしょうか。
  • 青丸エアポケットは2枚の下前歯中央の前あたりにあって、横幅はごく狭い幅でいいようです。うまく空間が取れると、下の前歯の外側に風が通っている感触があると思います。

私自身、「音が小さい」とか「高音が出ない」方に、「こうすればできる」という誰にでもできる方法論はいまだ確立できていません。
上記もまだ試行錯誤中で確信は正直ありませんが、これでうまくいったなど、何かわかったことがありましたら、ぜひお知らせいただきたく、現段階で公表します。