冬のこの時期は空気が乾燥しているので、口笛の吸気奏法(吸いながら音を出す)を使用すると、咳などの呼吸器トラブルの原因になりやすいです。
鼻呼吸は鼻を通る時の「フィルター効果」や「温湿度調節効果」がありますが、吸気奏法は口呼吸になるので、外気が直接喉や肺に入って危ないです。
アメリカの著名な口笛奏者「ウィスイングトム」も長年喘息に悩まされていて、私は彼が多用している吸気奏法が原因ではないかと思っています、
あと、口笛奏者というより、音楽家全般にありがちなトラブルとしては「突発性難聴」にも注意です。
私の場合は正確に言うと「メニエール病」ですが、何年か前になりました。
夜、突然左耳が「ブーン」となってほとんど聞こえなくなりました。ちょうどプールで耳に水が入った時や、耳栓の感じ。
「ブーン」音は結構大きな音で、24時間鳴り続けていました。
静寂が好きなので、これと一生付き合うのかも、と思ったら気が遠くなりましたね。
慌ててすぐ耳鼻科に行ったところ、特に低音が聞こえ辛く、軽いめまいの症状もあったため「メニエール病」と診断され、ステロイドなどの投薬となりました。
「メニエール病」も「突発性難聴」も症状は似ていて、どちらも治療法は同じだそうです。
とにかく、発症からできるだけはやく治療開始することが大事で、できれば48時間以内。
遅くなると直らなくなるとのこと。恐ろしいです。
数週後にコンサートがあったのですが、なにせ片耳がほとんど聞こえず、しかも右耳と左耳で聞こえる高さが2Hzも違う!
自分の音程や、伴奏のかたとの音のバランスが取りづらくて大変でした。
幸い処置が早かったのがよかったのか、数ヶ月で完治しました。
数年経って、軽く再発したものの、投薬ですぐ治りました。
どうぞお気を付けください。
写真は一例。自分の場合は「イソバイド」だとお腹がゆるくなるので(それにとてもまずい)、ジェネリックの「イソソルビド」でした。